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「やかましい虫だと思うかって?まさか」 リグは嗤った。 別になんと言われようが構わない。何故なら、彼の反応はごく一般的なものであるからだ。兄なら弟を守れ、家族をぞんざいに扱うな。よくいる、ごく普通の家庭であれば、当たり前の倫理として守られるはずの掟。 「おかしいのは我々の方なんですよ」 出る杭は打たれ、叩きのめされる。これは社会の縮図だ。普通じゃない環境で育った子供は当たり前を知らず、道徳も倫理も理解出来ず、周囲からは"異端”のレッテルを貼られて省かれる。 リグは他の子供より賢かったので、自分の育った環境が決して普通では無いことを理解していた。 それによって生じた不都合や自分の中の「おかしさ」にも気づいていた。子供というのは小さければ小さいほど、周囲に守られ死の危険から遠ざけられる。しかし、リグの場合は違った。小さければ小さいほど無力で無知。早く成長して、力をつけなければ死ぬのだから、成長するしか無かった。 リグとレグの間に壁が出来たとしたら、それは恐らく認識の違いだ。レグにとってのリグは単なる双子の兄かもしれない。でも、リグにとってのレグは"普
7月12日


7月12日
クリスマス
▶フロツヴァ 「うーーーーん」 「どうしたの〜ツヴァイちゃん!」 「あ!フローラだぁ!フローラはケーキの作り方って知ってるかい?」 「ケーキ?う、あ、怪しいというか………あれ?ツヴァイちゃんってパンケーキ作れるよね?」 「パンケーキは作れるんだけど、ケーキは難しくて困ってるんだ!それにフロウは甘いもの好きじゃないし…」 「ツヴァイはフロウへのクリスマスプレゼントで悩んでるのかな?それならフロウが絶対に喜んで食べる、ケーキの作り方を私が教えてあげちゃうよ!ふふふ!」 「えーっ!そんなのがあるのー!?フローラすごい!教えてよっ!」 「まずはツヴァイちゃんにクリームとイチゴを乗せます!」 「ボクに?」 「そう!それでリボンを巻き巻きして…真っ白なシーツを包装紙代わりにしてツヴァイちゃんを包みます!完成!フロウくん専用のケーキ!」 「フローラちゃんすごい!わかった!真似してみるねっ!ありがとう〜☆」 「頑張って!あ、後で上手くいったか教えてね〜!」 「おいアレク…あれ大丈夫なのか…?」 「…………さぁ?」 ▶ルイアン 「きゅわわはね、思っちゃったの」 「
7月12日
兄弟
☕「───リグ!帰って来てたんですね。その…何かありましたか?」 🦎「マスターに用があっただけです。外で待ち合わせをしているので彼が到着次第帰ります。…何か?」 ☕「あ…、そ…そうですか。忙しい時に声を掛けてすみません…」 🧭「今の言い方はいただけないな。もう少し優しい言葉は掛けられないのか…?」 🔍「そうそう!扉の外から影が見えた時からレグがそわそわしてたの俺様や兄ちゃんは知ってるってわけ!」 🦎「羽音がうるさいので離れてくれます?」 🔍「むきー!インテリお兄様はほーんとに可愛げがないさー!!」 ☕「む…むしさん、むしのお兄さん、リグは悪くないのでそんなにせめないでやってください…」 🦎「そうですよ、私は微塵も悪くありません。…もう良いですか?彼が来たようなので」 🧭「…君は弟よりも待ち合わせ相手を優先するのか?」 🦎「……その問いに意味はありますか?弟と違って随分と意地が悪いんですね」 🧭「君に言われたくないよ。…でも、そうだな…言い方が良くなかったようだ」 🦎「……」 🧭「外まで送るよ。…サン、すまないが君はレグと片付
7月12日
紅茶
レグは、このカフェで働くごく普通の青年である。 レグの仕事はウェイターだが、何もキッチンに入れないという訳では無い。ただ、紅茶と茶菓子には詳しいものの気難しいマスターに接客なんて出来るはずもなく…愛想のよく、可愛らしい外見をしたレグの方が適任だと判断されたまでだ。 レグは可愛いものと美味しいものが大好きなので、例えばこの…明らかに男物では無さそうなフリフリのワンピースを着用して、笑顔を振りまきながらスコーンと紅茶を運ぶ仕事も別に苦では無かった。何ならスコーンを1つほどつまみ食いしても怒られないし、休憩時間には好きなフレーバーの紅茶を選んで淹れることが出来る。お客さんとお喋りしてるだけで褒められるし、お金も貰える。最高に良い職場だ。 そんなレグには最近、虫のお友達が出来た。 そう、虫のお友達。彼はレグのことを女の子だと思っており、ネタバラシをしたのだが、次に来た時はまた女の子だと思っているのでネタバラシをしなければならない。 ネタバラシをすると、彼はとても悔しがるのだが…その後すぐに、まぁいいやと気を取り直して、可愛いだとか紅茶が美味しいだとか褒め
7月12日


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