リュカやティカは天文学家系で現在の小人界一の専門家で特にリュカは知識に自信がある為、初任務が天文学の共有と公表された時は新鮮な気持ちが薄くやや落胆していた。しかしいざ天体科学館で資料をいくつか拝読したところ今まで証明してきたあらゆるものが覆されるほど小人界での分析や軸とするものに違いがあり、気が付けば彼女は仮想世界での天文学に無我夢中になっている。

懸命な様子にカスピエルくんや書庫にいる元館長タミエルくんも感心するほどである。

 

小人界との違いを照らし合わせながら仮想世界での天体観測を大体終え、あまりにも法則が綺麗すぎるが故に起こる人工的な動きをする星回りに違和感を感じつつもリュカによる初任務は無事完了とさせた。別れを惜しんでいたところ、異世界への転送魔術用具として古くから扱われていたムルクの鏡が利用者である拳脚乱王が近くにいない事から反応を示さず、のちに小人界でテロが多発している事が判明。

リュカとティカによる共闘魔術に転送魔術があるが、異世界にまで通用する能力ではない為小人界に帰還することは叶わず。支援も出来ずに悩む二人にカスピエルくんはタミエルくんを始め転送魔術系統に詳しい協力者を求め集めようとする。

いつも以上に心強い彼の行動にリュカは無自覚による一目惚れから尊敬と恋心の芽生えをようやく自覚し、リュカも出来る限り力添えしようと動く。

 

皆の協力の末無事リュカとティカは小人界へ帰還でき、戦争にまで拡大しないよう抑え続けるラベイルや属性王達の支援、住民達の避難場所確保などに回る。

事が収まり任務完了の報告などようやく身の回りの修復作業に取りかかれるようにまで落ち着いた頃。恋心を自覚するも想いを伝えないままカスピエルくんに会えなくなった事や協力してくれた仮想世界の者達へお礼や現状報告も出来ない事から落ち込むリュカの背をティカが押し、ラベイルに任務先で経験した事を正直に話す。

そこで実は今回の初任務は外の世界に視野を向けてほしい事を目的としたものである事が判明し、最初の一歩として踏み出せた様子にラベイルは喜んだ。ラベイルは仮想世界の者達を恩人と判断し引き続き親睦を深める手段として行き来する許可を与える。

こうしてリュカは真っ先にカスピエルくん達のもとへ外出し、星空の下で感動の再会と彼への告白を果たすのである。

 

インドア派の割には昔やんちゃしていただけあってカスピエルくんよりも積極的。天文学の他花嫁修業も欠かせない様子。仮想世界にいる時は朝彼を起こしに行くのも日常と化している。

恋のキューピットと化している姉のティカからあらゆる（余計な）恋の知識を得て深く考えないまま実行に移す為思い切りのいいリュカにカスピエルくんはたじたじになる様子。