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どうしてでしょうか。
怖いのに、あなたがたと一緒にいたいと思うのです。
ENCOUNTER
☑遭遇経緯
夢衣は三毛の野良猫だった。男に暴力を振るわれているところを保護され主の飼猫になり、最期まで共に過ごす。三毛猫は主がいなくなった以降も長く生き続け、ついに猫又の妖怪へと変化する。
夢衣は主がいた和風建築の屋敷を離れることが出来ず、此処に住まう事になる主達が訪れる度に飼い猫となり穏やかに過ごしていた。
何代目かの主様を看取る時に別れが惜しくなり、せめて嘘偽り無い姿で見届けようと思いきって猫又である本当の姿を見せたところ主は拒絶せず笑って受け入れてくれる。それが主達と夢衣の最後の関係であり、出会いも別れもいつも桜が満開になる春の季節だった。
ある日人恋しさに人里にまで降りて様子を見ると夢衣が知る景色は忽然と消えていて、それは何年か越しに異様な変わり方をしていた。知らない場所と出来事に怖くなり死神と名乗る説実に相談。どうやら夢衣が持つ無限に生み出せる桜の魔術と主への別れを惜しむ想いが混合され、潜在能力として夢衣と夢衣が大切にする屋敷の時間に影響を及ぼし、まるで時代に取り残されたかのように定期的に広範囲で転送されている事が判明。
無意識で転送魔術を展開している事が分かりますます誰かと付き合う事が難しくなり落ち込んでいる夢衣へ、神様レベルの高い能力を持つ者と過ごせば問題無い事を説実が説明し召使いとして共に来るか提案される。
夢衣は屋敷から離れることを躊躇し考える時間がほしいと頼む。しかし後日説実がいない異世界・イースウェイン始まりの地へと転送されてしまう。途方に暮れた夢衣は大人しく元のReisetu世界に転送されるまでの間待機することに。
数日後買い出しに街まで外出した帰りに桜並木通りを歩いていたところ水路沿いから竜体姿のナガレさん&シズクさんに絡み取られ攫われそうになる。困惑のまま日を跨ぎ、次に妖怪を誂う者達に襲われるところを二人に助けられる。
彼らは何万もの歳を重ねた竜神で街の人々から奉られる神様だった。当然夢衣はこの世界に転送されたばかりであり、二人の事も知らなかった。