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school会話集

過去もの。




▷夢

夢を見た。

夢の中でも私は自分のベットの上で寝ていた。ぼう…としていたら私の布団の中に何かが入ってきた。

そんな夢を見た。


ひな「霖雨~!おはよ!」

霖雨「…おはよう。さっそくだけど質問したいわ」

ひな「え?なになに~?」

霖雨「最近夢は見た?」

ひな「見てない」

霖雨「そう。なら良いわ。質問終了」

ひな「はやっ!?もしかして霖雨は夢を見たの?」

霖雨「そうね」

ひな「初夢じゃん!」

霖雨「ついでだから問題。私の布団に入ってきた動物は何だったでしょう」

ひな「そんな夢見たの?…じゃあ、犬」

霖雨「はずれ」

ひな「じゃ、羊」

霖雨「違うわね」

ひな「んん~~~…ねずみ!」

霖雨「何でよ」

ひな「だって今年は子年じゃない」

霖雨「どれだけ良い夢って解釈されてるのよ。答えは猫」

ひな「えーー」

霖雨「がっがり?」

ひな「ううん、別に。しっかし猫かあ」

霖雨「何かえらく寒そうにしていたわ。その猫。」

ひな「冬だからじゃない?」

霖雨「冬だからね」

ひな「あ、もしかしたらその猫ねずみとってきてくれるかも~」

霖雨「無理よ。だってうちの猫だもの。…けれど、本当にとってきたら感謝しなくてはね」

ひな「その前に言う事あるでしょ?」

霖雨「何?」

ひな「あけましておめでとう!」

霖雨「……今年もよろしく」








▷ぼんやり

技術の時間。先生の声が耳から耳へと抜け落ちぼんやりとしている。


ひな「…霖雨を見てるとつられてぼーーっとしちゃいそう…てかよくそんな上の空で手を動かせるね??」

霖雨「今は何も頭に入れたくないの。たまには良いでしょ」

ひな「いや〜割と霖雨って見かけによらずぼーっとしてる事多いよね」

霖雨「1、2時間目から技術の授業なんてめんどくさいわ」

ひな「そう?勉強の方があたしは嫌だけどなあ」

ひな「ぼーーっとしたい気持ちは分かるけどさ、先生に見つからない間に早く済ましといた方が良いかもよ!」

霖雨「……そうね。終わったわ」

ひな「はやっ!?」

霖雨「喋ってる間も手を動かしなさい」

ひな「…霖雨のよそ見ってよそ見になってない気がする…」









▷心の教室

心の教室。

そこは悩みがある時に訪れる学生にとっての相談場所。


霖雨「で?それがどうしたの?」

ひな「だぁから!その心の教室にあたしは行きたいのよう!」

霖雨「行けば良いじゃない。行ってらっしゃい」

不機嫌な私に関係なく話してくるひなへひらひらと適当に手を振り、私は読んでいた本に視線を戻す。が。怒ったひなに本を取り上げられた。

ひな「一人で行って済む話だったらとっくに言ってるわよっ!」

霖雨「…何?ひなの悩みなんでしょう?あんたの事情も知らないのに何で着いて行かなきゃなんないのよ」

ひな「あたしじゃなくて霖雨の話で行くの!」

霖雨「は?」


さらに声のトーンが下がり超絶不機嫌になった私へひなは慌てて説明する。なんでよりにもよってメンタルの心配をされるんだ。


ひな「だっ…だって霖雨って友達少ないし」

霖雨「余計なお世話よ。というか友達多ければいいってもんじゃないでしょう」

ひな「性格めっちゃ捻くれてるし!」


こいつ本当に悪気なくて言ってるのか?

だがひなのそういう分かりやすいところがこちらも遠慮せずに済むため割と気に入っている面でもある。ああ見えてよく観察しているのだ、彼女は。


霖雨「…ひなは今の私が不満?」

ひな「ううん、そんな事ない!ないんだけど…霖雨ばっかクラスの人達から除け者にされるのは腹が立つから、時には大人の力も借りなきゃかなって。おせっかいなのは分かってるつもり。うん…」

霖雨「あなたが不満じゃないなら私は構わないわ。距離を取られてるだけで何も心配事が起きてないだけどうにでもなる」

ひな「むう……霖雨がそう言うなら…あーあ、霖雨のいいところは勉強だけじゃないのにな…」


勝手に言い出してごめんと謝るひなの性格は私とは正反対でつくづく素直だと思う。言動の幼さはあるがそれだけ心配してくれているのだろう。


霖雨「自分の性格が嫌になったら自分で変えるわ。人の力じゃなくてね」

ひな「うん…霖雨らしいや」


ひな「ところで何で不機嫌だったの?」

霖雨「……気のせいよ。」


友達の私に相談してくれてもいいのに。と、てっきりひな自身の悩みかと勝手に思い込んでいた自分には参る。









▷カラオケ

ひな「♪」


学校帰りのカラオケボックス。ひなが歌う明るめの曲を聞きながら本のページをめくる。


ひな「ちょっと霖雨、少しは歌ってよ。お金払ってるんだよ?」

霖雨「…めんどくさいわ」

ひな「こんな時まで難しい本読んでないで一緒に歌おうよー」

机上に分厚い本や論文が置かれている状態に呆れているひな。

霖雨「受験間近だし時間無駄にしたくないの」

ひな「…無駄な時間を過ごすのが遊びでしょ。息抜きよ息抜き!霖雨頭良いんだからちょっとくらいサボっても平気だって!」

霖雨「別に私はいいけどひなは息抜きしすぎじゃないの?」

ひな「ゔっ!」


マイクを持ったまま心臓を貫かれたポーズを取り声にエコーが掛かる。なにやってるんだこいつ。


ひな「うう…胸が痛い…どうかか弱いあたしに御慈悲を〜〜!」

霖雨「何がお望み?」

ひな「霖雨の歌声聞きたい!」

霖雨「じゃあ歌い終わったらそこの受験対策問題解いてね」

ひな「ゔっ!!」


そう言って私はマイクを取る。

期待の眼差しを向けるひなのその顔を崩したくて私は極悪な歌を歌ってやった。








日曜というのはなぜこんなにも眠くなるのか。


ひな「えーい、そう思っているのは霖雨だけだー!」

霖雨「今全国の休日はゆっくり休みたい人達の喧嘩を売ったわよふぎゅ」


ばさぁっとベットの布団をはがされる。てか何で部屋にいる。


ひな「もう〜〜少しは太陽の光浴びれるようカーテン開けなさいよね!大体今昼の12時なんですけど?何時間寝れば気が済むのよ」

霖雨「ぐう」

ひな「って聞いてないし!今日は一緒にでかけようって約束だったはずでしょ〜?!」

霖雨「がくん」

ひな「あの霖雨が時間を守らないなんて…なんて睡魔の誘惑なの日曜日…!」


体を揺さぶられて首がガクガクなる。

なんていうか意外にひなは陽キャ系世話好きだと思う。


霖雨「おやすみ」

ひな「寝ーるーなーーー!」









≣ 争いのお話後日談


ひな「手出ししないって言ってたけど、なんだかんだ優しいよね。霖雨のそういうところ好き!」

霖雨「ひなの語彙力があまりにもお粗末だったから貴方の代わりに伝えただけよ。私からは手出ししてないわ」

ひな「えー」


ひな「お腹ペコペコ〜!あ、パスタ美味しそう」

霖雨「スイーツ巡りするんじゃなかったかしら」

ひな「別腹!すみませーんこのナポリタンセットとチーズグラタンと…」

ぱめい「今日も沢山食べますねえ」

霖雨「胃袋オバケね」

池田「でも此処って確か結構ボリュームがあったような…」

ひな「これぐらいへーきへーき!…ところで池田さん、これから優美って呼んでも良い?」

池田「え…?」

ひな「え、駄目?」

池田「ううん!そうじゃなくて…私の下の名前知ってくれてたんだなって…嬉しくて」

ひな「とーぜん!じゃあこれからもまたこうやって一緒に食べに行こうよ!宜しくね、優美」

優美「…うん。宜しくね。ひなちゃん」

ひな「知られてた!?」

霖雨「そりゃ知ってるわよ。自慢気に話すことじゃないわ」

ひな「えーん霖雨がいじめる〜」

ぱめい「いつものことです〜」

優美「ふふ、」

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